植物の生化学(光合成・植物ホルモン等)

ジカルボン酸回路を持つC4植物の代表例としてヒマワリが挙げられる?

大学入試などでよく問われがちな点ですが、植物には、C3植物、C4植物、CAM植物が存在します。それぞれについて少々説明いたします。
C3植物とは、基本的に一般的な植物を指します。名称の由来としては、カルビン・ベンソン回路にて、二酸化炭素から最初に作られる化合物は炭素(C)が3つの化合物だったからだそうです。
次にC4植物です。この植物はC3植物の名称の由来から察する方もいらっしゃると思いますが、カルビン・ベンソン回路にて、最初に作られる化合物が炭素(C)が4つ(オキサロ酢酸)です。更に、カルビン・ベンソン回路は、維管束鞘細胞で行われるといった特徴や葉肉植物である、強い光の下での光合成スピードが速いなどといった特徴もあります。よって代表例は、アワ、マツバボタン、サトウキビトウモロコシ、ススキなどがあげられます。
最後にCAM植物です。これは乾燥に強い場所に多く生息しています。CAM植物は夜間に気孔を開き、二酸化炭素を吸収します。ここから生成されるのは、オキサロ酢酸で、のちにリンゴ酸に合成され、液胞中で蓄えられます。代表例は、サボテンやパイナップル、ベンケイソウなどです。
それぞれの違いをしっかりと抑えておきましょう。

(解答)✖ トウモロコシ
ジカルボン酸回路を持つC4植物の代表例としてトウモロコシが挙げられます。

葉緑体のストロマにはクロロフィルaやキサントフィルなどの光合成色素が存在する?

植物の葉緑体にはチラコイドグラナストロマにより成り立っています。
チラコイドとはクロロフィルなど色素を含む扁平な袋状の膜構造で光エネルギーを吸収します。グラナとはチラコイドが密に積み重なっている部分です。ストロマとは、チラコイドの間を満たしている部分で、環状DNAを持ち、二酸化炭素の固定が行われます。

(解答)✖ ストロマ→チラコイド
葉緑体のチラコイドにはクロロフィルaやキサントフィルなどの光合成色素が存在します。

各色素ごとの各波長の光に対する吸光度のグラフは作用スペクトルと呼ばれる?

物質がいろいろな波長の光を吸収するようすを示したものを吸収スペクトルといいます。そして、光の波長と光合成速度の関係を示したものを作用スペクトルといいます。基本的に作用スペクトルはクロロフィルaの吸収スペクトルに似ます。ですが、ほかの色素による吸収もあるので、作用スペクトルとクロロフィルaの吸収スペクトルが一致することはありません

http://tekibo.net/biology-15/より引用

(解答)✖ 作用→吸収
各色素ごとの各波長の光に対する吸光度のグラフは吸収スペクトルとよばれます。