タンパク質(中級バイオ対策)

ヒトの体は、約60%が水、約15~20%がたんぱく質でできていると言われています。なぜこのようにたんぱく質の割合が大きいかというと、筋肉や臓器、髪、肌をはじめとし、免疫物質や代謝に関するものなど、構造や機能に大きく関わっているからです。

このように、生物にとって必要不可欠なたんぱく質に関して、10問の正誤式の問題があります。見出し(目次)の文章を正しいか間違っているかを考え、間違っている場合は正しい表現を考えてみて下さい。

最も分子量の小さいアミノ酸はグリシン(Gly)?

最も分子量の小さいアミノ酸はグリシンです。分子量の差で身体に及ぼす影響としては、吸収速度の違いとなっています。

分子量が小さいほど吸収は速くなります。アミノ酸はタンパク質よりも分子量が小さく、吸収速度が速いため、空腹時に摂取することでその吸収速度を生かすことができます。しかし、食後にアミノ酸を摂取してしまうと、他の食べ物の消化や分解の影響で、アミノ酸の吸収スピードが阻害されてしまうのです。更に、アミノ酸は運動のエネルギーとして消費されることもあり、効率よくタンパクを合成させるためにも、運動後に補給すると効率よくタンパク合成が行われます。

(解答)〇

塩基性アミノ酸はリシン(Lys)・アルギニン(Arg)・フェニルアラニン(Phe)の3種類を指す?

側鎖にアミノ基(-NH2)を持つことが特徴です。
更に。細胞中で正の電荷を帯びやすいのも、特徴の一つです。

(解答)✖ ヒスチジン(His)
塩基性アミノ酸はリシン・アルギニン・ヒスチジンの三種類を指します。

【参考資料】
塩基性アミノ酸  Bio-Science~生化学・分子生物学・栄養学などの『わかりやすい』まとめサイト
https://lifescience-study.com/1-structure-and-properties-of-amino-acids/

酸性アミノ酸はアスパラギン(Asn)とグルタミン(Gln)である?

酸性アミノ酸は側鎖中にカルボキシ基(-COOH)を含み、細胞中で負の電荷を帯びやすくなっています。
名前に『-酸』とついているため、覚えやすいかと思います。

(解答)アスパラギン酸とグルタミン酸
酸性アミノ酸はアスパラギン酸とグルタミン酸です。

人の必須アミノ酸はイソロイシン(Ile)・ロイシン(Leu)・リジン(Lsy)・メチオニン(Met)・フェニルアラニン(Phe)・セリン(Ser)・トリプトファン(Trp)・バリン(Val)の8種類である?

そもそも必須アミノ酸とは体の中で生成することができなアミノ酸です。所謂、体外から摂取しなくてはいけないアミノ酸です。
必須アミノ酸はトリプトファン、ロイシン、リジン、バリン、スレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、イソロイシン 、ヒスチジンの九種類です。
私の覚えたゴロを紹介します。『フロバイスヒトリジメ』です。
フ → フェニルアラニン
ロ → ロイシン
バ → バリン
イ → イソロイシン
ス → スレオニン
ヒ → ヒスチジン
ト → トリプトファン
リジ → リジン
メ → メチオニン
これで少しでも楽に覚えていただけたらと思います!

(解答)✖ トレオニン(Thr)

タンパク質の一次構造は、塩基の配列のことを言う?

タンパク質には一次構造、二次構造、三次構造、四次構造が存在します。
一次構造はアミノ酸配列
二次構造はα-ヘリックス構造、β-シート構造。
三次構造は二次構造をとったポリペプチドが疎水結合やS-S結合などで折りたたまれて形成する立体構造。
四次構造は複数のポリペプチドから構成される立体構造
これらによってたんぱく質は構成されています。

(解答)✖ アミノ酸
タンパク質の一次構造は、アミノ酸配列のことを言います。

タンパク質の高次構造は三次構造以上の構造を言う?

(解答)✖ 二次
タンパク質の高次構造は二次構造以上の構造を言います。

αヘリックス構造はタンパク質の二次構造の1つで波状構造である?

『タンパク質の一次構造は、塩基の配列のことを言う?』の解説でご説明いたしました通り、たんぱく質の二次構造には、α-ヘリックス構造、β-シート構造があります。
α-ヘリックス構造はポリペプチドのアミノ酸が3~4個ごとにひと巻きするらせん構造です。らせん構造は水素結合で結ばれています。
β-シート構造はポリペプチド鎖が並行に並び、互いに水素結合でつながってシート状になった構造です。この構造は安定で分解されにくい構造となっています。

(解答)✖ らせん
αヘリックス構造はタンパク質の二次構造の1つでらせん構造です。

四次構造は複数のポリペプチド鎖が共有結合で会合した構造である?

(解答)✖ 非共有結合
四次構造は複数のポリペプチド鎖が非共有結合で会合した構造である。

水に溶けやすいタンパク質はケラチンである?

アルブミンは水に溶け熱によって固まる性質のあるたんぱく質となっています。
アルブミンの種類として、血清に含まれる血清アルブミンや卵の卵白に含まれる卵アルブミンが存在します。
更にアルブミンは血管の中の水分濃度を保つ(浸透圧)ことで、血液の流れをスムーズにする働きと、血液中のいろいろな物質や栄養と結合してそれらを運搬する働きなどがあります。よって、製材などにも使われます。

(解答)✖ アルブミン
水に溶けやすいたんぱく質はアルブミンです。

【参考資料】
minacolor アルブミンの働きとアルブミン製剤について解説 https://minacolor.com/brands/359/articles/4697/

ゲル濾過では、分子量の小さいタンパク質ほど早く溶出される?

ゲル濾過は、カラムに多孔性ゲルをつめ、分子篩 (ふるい) 効果によって含まれている成分を分離する手法です。
これらの実験はたんぱく質やDNAの相互作用の証明などで用いられます。
特徴としては、分子量の大きいものほど早く溶出することがあります。つめられた担体の間をすり抜けて分子は溶出されるなか、担体には小さな孔が開いているため、小さい分子はその孔に入り込み寄り道するため、大きい分子より遅く溶出されます。

(解答)✖ 大きい・ゲルのインナースペースから排除されやすいため
ゲル濾過では、分子量の大きいタンパク質ほど早く溶出されます。

【参考資料】
ゲル濾過クロマトグラフィー原理Ultrabem by doctor https://ultrabem.com/experiments/chromatography/gel_filtration

参考資料(動画)

以下の動画はこのページを解説した講義動画になります。より深い理解のために是非ご利用下さい。

たんぱく質の基本構造についてラーメンに例えながら説明されているとても興味深い動画を拝見し、とても面白く、皆さんの学習の息抜き兼知識になるのではないかと思い、こちらに張らせていただきます。是非ご覧ください。