研究レビュー(SR)作成マニュアル

別紙様式V5~16の作成

・Excelシートに各項目ごとに記述していきます。
・V-4と同様に、「診療ガイドライン作成マニュアル」を参考に作成します。

V-5:データベース検索結果

・『V-4.項目8:検索』と同様の内容です。

【商品名】
・分からない場合は、空欄にします。
【タイトル】
・V-4のタイトル(標題)と同じです。
【リサーチクエスチョン(RQ)】
・V-4の#2目的と同様の内容です。
例)V-4目的:健常人に対する難消化性デキストリンの摂取による整腸に対する効果に 
       ついて、ヒト試験論文のシステマティックレビューを実施し、検証する 
       ことを目的とした。
  RQ:難消化性デキストリンの経口摂取は整腸効果をもたらすか?
【日付】
・最終検索日に合わせます。
例)PubMed:10月21日、医中誌:10月25日
 →日付は10月25日とする
【検索者】
・V-4の実施者の記述で示した、検索を実施したレビューワーを記載します。

下記は、各検索データベースで記載します。(PubMed、医中誌など分けて記載)

【データベース】
・使用した検索データベースを記載します。
【検索式】
・検索を行う際に使用した検索式を記載します。
【文献数】
・各検索式で、何件文献がヒットしたか記載します。
【日付】
・検索した日付を記載します。
【検索者】
・V-4の実施者の記述で示した、検索を実施したレビューワーを記載します。

 例)

V-6:文献検索フローチャート

・『V-4.項目17:研究の選択』と同様の内容です。

【商品名】
・分からない場合は、空欄にします。


【①】
・AやBの部分に検索データベース名を記載します。
例)データベースPubMed(=20)
・使用したすべてのデータベースを記載します
・(=最終文献数)
【②】
・データベース検索により抽出されたすべての文献数を 
 合計した数を記載します。(=合計数)
・重複したものを数えない場合は『(重複分含む)』と記載します。
【③】
・ハンドサーチを行い見つけた文献数は、こちらに記載します。
【④】
・集めたすべての文献が対象となります。(②+③)
【⑤】
・1次スクリーニングを行い、除外となった文献の数を記載します。

【⑥】
・1次スクリーニングの結果、2次スクリーニングを行うことになった文献数を記載します。
 (④-⑤)
【⑦】
・2次スクリーニングの結果、除外となった文献数を記載します。
【⑧】
・2次スクリーニングの結果、採用となった文献数を記載します。
 (⑥-⑦)
【⑨】
・採用した文献で、メタアナリシスを実施した文献数を記載します。

V-7:採用文献リスト

・採用文献の内容を記載するシートです。
・記載の仕方はすべて統一してください。
・『V-4.項目18:研究の特性』と同様の内容です。

【商品名】
・分からない場合は、空欄にします。

【著者名】
・採用論文の著者名を記載します。
・全員の名前を記載しない場合は、筆頭著者名の後に日本語なら〈 他. 〉 
 英語なら〈 et al. 〉を付けます。

【掲載雑誌】
・採用論文が掲載されている雑誌名、巻号、出版年月、ページ数を記載します。
・雑誌名などは、論文の上部または下部に記載されていることが多いです。
・下記は、論文に記載されている雑誌名などの例です。

・雑誌によって書き方が異なりますが、V-7の記載は揃えて書きます。下記は例です。

【タイトル】
・採用論文のタイトルを記載します。
【研究デザイン】
・論文内に書かれた研究デザインのコピペはNGです。
・著作権法に抵触するため、語順を変える、文体を変える等してください。
・カタカナで書かれている場合は日本語に変換したり、英語で書かれている場合は 
 カタカナにするなどはOKです。

例)
・randomized controlled trial(ランダム化比較試験:RCT)
→シングルブラインドクロスオーバー
・double blinded RCT(二重盲検RCT:DB-RCT)
→ダブルブラインドクロスオーバー

【PICO又はPECO】
・採用論文のPICOを記載します。
例)
P:健常成人男女
I :〇〇を含有するカプセルの経口摂取
C:プラセボカプセルの経口摂取
O:体脂肪の減少

【セッティング】
・研究が実施された場所を記載します。
・海外で行われた研究については、当該国名も記載します。
例)日本
・△△クリニック
例)海外
・University of Roma △△(Italy)

【対象者特性】
・試験参加者の年齢
・解析対象となった人数
・男女の人数

【介入】
・食品や機能性関与成分の種類、摂取量、介入期間等を記載します。
例)〇〇含有カプセル(〇〇1㎎)を8週間摂取

【対照】
・介入群に対して対照群でプラセボを摂取した、なにもしなかった等を記載します。

【解析方法】
・ITT、FAS、PPSのうちどの解析方法であったかを記載します。

【主要アウトカム】
・介入について評価するための主要アウトカムを記載します。

【副次アウトカム】
・主要アウトカム以外の、追加的な効果や結果がある場合は記載します。

【害】
・安全性の評価で有害事象の有無について記載します。

【査読の有無】
・査読付き論文かどうかを記載します。

V-8:除外文献リスト

・2次スクリーニングを行った結果、除外とした論文を記載します。
・著者名、掲載雑誌、タイトルに加えて除外とした理由を簡潔に記載します。
例)・原著論文ではないため
  ・機能性関与成分の同等性が確認できないため
  ・本研究に関連する評価を行っていないため   など

・V-7同様、記載の仕方は揃えてください。

V-9:未報告研究リスト

・試験途中の研究や、試験は終了しているが結果が公表されていない研究がある場合は、 
 こちらに記載します。
・実施者、臨床試験データベース名、タイトル、状態を記載します。

V-10:参考文献リスト

・V-4を記述する際に使用した参考文献をこちらにすべて記載します。
・V-7,8と同様に、著者名、タイトル、掲載雑誌名(巻号、ページ数、出版年月) 
 を記載します。

V-11:各論文の質評価シート(臨床試験(ヒト)試験)

・V-11a:連続変数を指標とした場合に用います。
・V-11b:リスク人数を指標とした場合に用います。
・上記2つのうち、必要なシートを作成し、必要なのないシートは削除します。
・アウトカムごとにシートを作成します。
例)認知機能のアウトカムが2つあった場合(視覚記憶、作業記憶)
 ・V-11a(視覚記憶)で1シート、V-11a(作業記憶)で1シート

【対象・介入・対照・アウトカム】
・V-4と統一した(同様の)記載にします。

【個別研究・バイアスリスク・非直接性】
・『V-4.項目19:研究内のバイアスリスク』と同様の内容を記載します。

【V-11a:各群の前後の値】
・効果指標が複数ある場合は、必要なだけ行を増やして記載します。
・論文に記載のない値のセルは斜線(/)やハイフン(ー)の表示にし、 
 値がないことを示します。
※介入群vs対照群 平均値は計算して記載します。

【V-11b:リスク人数(アウトカム率)】

【コメント(バイアスリスク・非直接性)】
・『V-4.項目19:研究内のバイアスリスク』と同様の内容を 
 コメントに記載します。
・バイアスリスク、非直接性の評価で「低(0)」以外の評価をした 
 場合はその理由を対応するセルに簡潔に記載します。  
例)脱落例があることから症例減少バイアスの不完全アウトカムデータ 
  を「中(ー1)」と評価した場合(右図)



【コメント(各群の前後の値)】
・記載したデータを論文中のどこから引用したのか 
 わかるように記載します。
・データがなく、斜線とした場合は対応するセルに 
 「記載なし」と記載します。
例)論文中のTable3からデータを用いた場合(右図)



V-12:各論文評価シート(観察研究)

V-13:エビデンス総体の質評価シート

・V-11a:連続変数を指標とした場合に用います。
・V-11b:リスク人数を指標とした場合に用います。
・上記2つのうち、必要なシートを作成し、必要なのないシートは削除します。
・『V-4.項目22:全研究のバイアスリスク』と同様の内容を記載します。

V-14:サマリーシート(定性的レビュー)

・『V-4.項目22:全研究のバイアスリスク』と同様の内容を記載します。
誤:V-4ではアウトカム全体をまとめた記載だが、V-14ではアウトカムごとに記載している
・アウトカムごとにまとめて記載します。
・コメントには、エビデンスの強さを判断した理由を記載します。

V-15:サマリーシート(メタアナリシス)

・メタアナリシスを実施した場合に記載します。
・未実施の場合は、シートを削除します。

V-16:研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シート

(1)表示しようとする機能性
・V-4の表示しようとする機能性と同様の記載です。

(2)システマティックレビューの要約
・V-4の抄録と同様の記載です。

(3)システマティックレビューで肯定的結果が得られた〇〇の特徴
(4)システマティックレビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性

・『V-4.項目24:エビデンスの要約』と同様の記載です。