ここでは、 主にメタボリックシンドローム(肥満や高血圧など)改善効果を評価する試験において必要な、体重測定・腹囲及び内臓脂肪測定・血圧測定について順に紹介します。
目次
体重測定
ここでは、測定項目・メタボリックシンドロームの条件を解説したのち、体重とBMIの測定手順について紹介します。
メタボリックシンドロームの前提条件
下記の必須項目、選択項目の条件を共に満たしている方がメタボリックシンドロームであると判断されています。
必須項目
- ウエスト周囲径 男性:85 cm以上 女性:90 cm以上
選択項目
以下のうち、2項目以上当てはまる場合
- TG(中性脂肪)が150 mg/dl以上 かつ/または HDL(善玉コレステロール)が40 mg/dl以下
- 収縮期(最大)血圧が130 mmHg以上 かつ/または 拡張期(最小)血圧が85 mmHg以上
- 空腹時血糖値が110 mg/dl以上
測定手順
※事前に体重計の使い方と表示される内容を確認しておきます。中には以下のタイプ以外の体重計もあるので、よく確認しておいてください。
体重計に身長を設定できる場合
① モニター様に靴下(ストッキングも含めて)を脱いでいただきます。
② ①をしていただいている際に、体重計にモニター様の身長を設定します。
③ 計測し、値を記録します。(モニター様に体重計に乗っていただいた際に体重・BMI値、体脂肪率が表示されるので、全て記録します。全て表示されない体重計の場合は、表示可能な値のみ記録します。)
体重計に身長を設定できない場合
① モニター様に靴下(ストッキングも含めて)を脱いでいただきます。
② ①をしていただいている際に、体重計にモニター様の身長を設定します。
③ 計測し、値を記録します。(モニター様に体重計に乗っていただいた際に体重・体脂肪率が表示されるので、全て記録します。全て表示されない体重計の場合は、表示可能な値のみ記録します。)
- Excelの関数やオートフィル機能を使って、BMI値を算出します。(1日の試験が終わった後にまとめて行っても構いません。)
以下の数値は、実際のメタボリックシンドロームに関する試験の結果をもとにExcelで作成したダミーの数値を用いた数値とグラフです。
腹囲および内臓脂肪測定
ここでは、2通りの測定手順をそれぞれ分けて紹介します。
メジャーで測る場合(腹囲のみ)
①おへその高さで、メジャーを水平に巻きます。
②息を吐いた時の腹囲を測定し、記録します。
内臓脂肪計で測る場合(腹囲と内臓脂肪の両方)
以下の写真の通りです。
血圧測定
血圧が高めの方に適する食品であるかを評価する場合などに用いられます。測定項目は、以下の3つになります。
- SBP(血圧の最高)
- DBP(血圧の最低)
- HR脈拍(心拍数)
測定手順
- 実験室に来られたすぐの測定は避け、5分以上安静にした後、測定してください。
- モニター様に測定前に3回、ゆっくり深呼吸していただきます。
- 肘の内側のくぼみから1.2cm上にカフの下部がくるようにし、人差し指が1本入る程度のきつさで巻いてください。
- 薄手の長袖の場合はその腕から測ってください。厚みのあるものは極力脱いでいただき、袖をまくって腕を圧迫しないように注意してください。
- カフから出ているチューブが腕の中心をとおるようにし、手のひらは上に向けます。
- 2回測定し、それぞれの値が10以上離れている場合は再測定し、差が10以内の測定値が2つ揃うまで続けてください。
結果の事例
以下の数値は、実際のメタボリックシンドロームに関する試験の結果をもとにExcelで作成したダミーの数値を用いた数値とグラフです。