作用機序に関する研究と価格(受託費用)

機能性表示食品の申請に必要な研究のうち、ここでは「作用機序」に関する研究について説明しています。また、多くの物質から効果がある物質を探索する「スクリーニング」にも使われる研究手法です。

同様の研究を実施することができる大学発ベンチャーなども少なくありませんが、私共の強みとして、関与成分の分析」や「臨床試験」も含めて、総合的に機能性表示食品の開発を支援できることのできる国内唯一の研究機関になります。

細胞実験などin vitro実験の目的や特徴

「作用機序」という表現は、機能性表示食品で使われていますが、 メカニズム、細胞実験、in vitro試験などの呼ばれ方もあります。有効性があることが分かり、その成分の種類と量が分かるだけでなく、 「なぜ効果があるか」というサイエンスも求められます。

健康食品の基礎研究やスクリーニングとして

現在の特に食品に関する研究は「ヒト試験」や「成分分析」が中心ですが、 数十年前の産学連携は「作用機序」の研究が中心でした。 例えば、脂肪細胞からの代謝が促進されることや、動物実験でアドレナリンの分泌が促進される、といった研究です。こういった地道な研究の積み重ねにより、特定保健用食品などが開発されていました。

多くのサンプルから効果の高い候補を探す際や効果を網羅的に探る際(=スクリーニング)にもin vitro試験は有効です。一般的な研究室では、特定の分野の手法に偏っていることが多いですが、私共の研究グループでは、メタボ、肌、脳神経、ガン、ウイルスなどに幅広い評価系を揃えております。

香り(アロマテラピー)や化粧品研究での利用

食品、特に機能性表示を目指す場合は、「作用機序」に関する位置付けは届出に必要なので明確です。「関与成分」を特定するためにセットで使われる場合も多いです。

香りや化粧品などその他の分野では、 大学で研究されることで信頼性を高める目的が多いように感じます。最近は、そのような「箔をつける」といった研究が少数派になり実質的な研究開発を求められる企業が多くなっている印象を受けます。

in vitro試験のメリットとデメリット

in vitro試験の利点はヒト試験に比べて安価に実施できる点です。多くのサンプルを評価する際に有効です。また、1つの食材や天然物について、その効果を幅広く評価することも可能です。機能性評価食品の届出の際に、「作用機序」の研究が必要な際はスピードとコストの双方を両立する方法になります。

欠点としては直接的にヒトでの効果を保障できないことです。実際に摂取や塗布した際に全く効果がないことも少なくありません。直接的な効果は、臨床試験で評価をしています。

in vitro試験の具体例

私共の研究グループでは、機能性表示食品に関する作用機序の研究をほぼ網羅しており、メタボリックシンドローム、美容、脳神経関連と多岐に渡っています。そのいくつかを動画も含めてご紹介します。

コレステロール合成酵素阻害

HMG-CoAレダクターゼ(HMG-CoA還元酵素)はコレステロールを合成する酵素です。この酵素を阻害する食品成分は、高コレステロールを予防することなどに用いられます。

リパーゼ(脂質分解酵素)阻害活性

脂肪分解を妨げることにより、血液中の脂質が増えにくくなり、また、アクネ菌の繁殖も予防も期待できます。以下の動画は脂肪を分解する酵素を阻害することの有用性を紹介しています。

ヒアルロン酸およびコラーゲン産生試験

ヒアルロン酸とコラーゲンの産生を評価することで保湿効果の作用機序を研究する方法です。ヒアルロン酸やコラーゲンを含む化粧品は多いですが、実際に皮膚に保持される量は少なく、一過的なものにまります。食品成分の摂取でヒアルロン酸やコラーゲンの産生を増やすことで保湿の効果を高めます。この研究により、皮膚蒸散量を低下させる(保湿効果のある)食品を開発することができたりします。

メラニン産生評価試験

この試験は主に化粧品に関して実施することが多いです。理由としては、機能性表示食品に美白効果を謳うことができないからです。景品表示法対策として、食品成分で実施されることもあります。天然物によりメラニンの産生が抑制されることを検証する研究になります。

具体的には、メラニンを産生する細胞を培養し、天然物を添加することで、その色素量が増減することを数値化する実験になります。メラニンを増やす天然物は、白髪を改善する食品に利用されることもあります。

抗アレルギー活性試験

機能性表示食品には抗アレルギー効果を表示できる製品も多く出てきました。そういった抗アレルギー効果のある食品成分のスクリーニングや作用機序の研究のために利用される研究になります。

アレルギーには様々な要因が重なって生じますが、その1つとしてβ-ヘキソサミニダーゼを測定する実験になります。この活性が天然物によって抑えられることにより、抗アレルギー効果が推察されます。

作用機序の研究に関する受託費用(価格)

機能性食品食品や化粧品の研究開発に関するほぼ全ての実験系を網羅していますが、以下、その一部について金額を提示させて頂きました。

抗菌試験(アクネ菌、ブドウ球菌等):各5万円

抗酸化試験(ORAC法):10万円

リパーゼ阻害活性:10万円

美白効果(チロシナーゼ活性):10万円

メラニン産生試験:15万円

肌質改善効果(コラゲナーゼ活性、ヒアルロニダーゼ活性):各20万円

お問い合わせ(お申し込み)

作用機序やスクリーニングなどの研究を委託ご希望の場合、またご質問などありましたら、以下メールやLINEにてお問い合わせ頂けますと弊社よりご連絡させて頂きたいと思います(その他、電話等でのお問い合わせは現在受け付けておりません)。お手数をお掛けしますが、宜しお願い致します。

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