質問紙(アンケート)を活用したヒト臨床試験

質問紙評価の実績

 100件以上のヒト試験(臨床試験)を当研究グループで実施してきましたが、その中の約3~4割程度が質問紙の評価を中心としています。そのいくつかを紹介します。

ヒアルロン酸の膝痛改善効果

 質問紙評価の中で最も回数が多いのが、膝痛に関する試験で10回以上の臨書試験を経験しております。2006年から始まり、5つ以上の食品成分や医学部外品を評価してきました。

 その研究紹介を動画にもしました。VAS(Visual Analog Scale: 視覚的アナログ尺度)を具体的に説明しています。

睡眠の改善効果

 最近の最も代表的な事例が、機能性表示を取得した評価手法であるPSQIです。以下の研究論文を元にサフランは機能性表示食品として受理されました。

 以下のように、具体的な研究内容を動画にしています。別のページにてサフランに関する研究を詳細に紹介しています。

 以下の研究では、いびきの強度を騒音計で数値化したのですが、チャンピオンデータ(最もクリアなデータ)は、PSQIによる睡眠の質を改善することでした。

気分(不安や落ち込みなど)の改善効果

 サフランに関しては、眠気の改善効果以外にも、不安や気分の落ち込みを改善するという機能性表示が取得できています。これは、POMSの評価項目を素直に機能性表示することに成功しています。「困惑感を軽減」という食品を求める方々がいらっしゃるかどうかは別にして、質問紙が機能性表示に直結するという良い例です。

 POMSが食品の有効性を評価することは、今では一般的ですが、私共の研究チームでは、約10年前に先駆けて事例を発表していました。認知機能の改善効果で知られるヤマブシタケは、脳に対する良い影響があり、不安や落ち込みを改善する効果も見られました。

疲労感の改善効果

 プラセンタの効果を血液検査や肌質測定なども使って評価したのですが、疲労感の改善効果がチャンピオンデータとなりました。

その研究の詳細は動画でも紹介しています。

風邪症状の改善効果

 医薬品や医薬部外品は、薬局やドラッグストアで購入し、信頼性の高いと盲信してしまいますが、そのエビデンスは健康食品未満であることも多いです。医薬品で得られているエビデンス以上の効果を、のど飴で検出することができました。

マーケティング・リサーチへの応用

これらの質問紙を使った評価手法はマーケティング・リサーチにも応答可能です。例えば、VASであれば満足度評価や受容性調査について分解能の高い数値化が可能です。臨床試験よりも幅の広い統計解析を駆使することで、有効性とユーザの価値基準の関連性を評価することも可能です。

詳しくはこちらのページもご参照ください。