目次
質問紙評価の実績
100件以上のヒト試験(臨床試験)を当研究グループで実施してきましたが、その中の約3~4割程度が質問紙の評価を中心としています。そのいくつかを紹介します。
ヒアルロン酸の膝痛改善効果
質問紙評価の中で最も回数が多いのが、膝痛に関する試験で10回以上の臨書試験を経験しております。2006年から始まり、5つ以上の食品成分や医学部外品を評価してきました。
サプリは『実感が重要』な事例。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) February 12, 2019
十数年前ヒアルロン酸サプリは絶対に効かないとされてて、当時のWikiに「偽科学」として紹介されていました。私も効かないハズとお伝えして効果検証を引き受けました。ですが、5回以上も膝痛の改善効果が再現されました。
科学の方が遅れていることも多いです。
その研究紹介を動画にもしました。VAS(Visual Analog Scale: 視覚的アナログ尺度)を具体的に説明しています。
ヒアルロン酸の摂取が膝痛を改善することは、今では広く知られていることですが、私共が研究を始めた約10年前は、偽科学のように語られました。私も半信半疑であったのですが、有効性を何度も確認することができました。その研究は心理学をベースとして評価をしました。https://t.co/0y0OHyW1IX
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) September 9, 2019
睡眠の改善効果
最近の最も代表的な事例が、機能性表示を取得した評価手法であるPSQIです。以下の研究論文を元にサフランは機能性表示食品として受理されました。
サフランの効果に関する研究論文。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) April 6, 2019
“Sleep Enhancement by Saffron Extract in Randomized Control Trial”
(サフラン抽出物は睡眠を改善する)
残念ながらオンラインで見ることはできませんが、機能性表示食品であるので、消費者庁のページより概要を確認できます。https://t.co/1EB7NxF3sj
以下のように、具体的な研究内容を動画にしています。別のページにてサフランに関する研究を詳細に紹介しています。
サフランの研究は日本香辛料研究会で発表しました。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) April 7, 2019
その一部を動画にしてみました。
睡眠の代表的な評価方法(ピッツバーグ睡眠質問票:PSQI)を実施したところ、予想された通りに改善が見られました。睡眠の質が悪い人ほど、その効果が明確になることも確認されました。https://t.co/xkvuEOmDKx
以下の研究では、いびきの強度を騒音計で数値化したのですが、チャンピオンデータ(最もクリアなデータ)は、PSQIによる睡眠の質を改善することでした。
いびきの改善効果に関する論文が受理されました。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) June 15, 2019
「リンゴ酸およびマグネシウム含有サプリメントの摂取がいびきを自覚する健常者の睡眠の質に与える有効性」(新薬と臨牀)
絶対に効くはずがない!と念を押して受けた研究ですが、見事に効果がありました。残りがなくなるまで愛用していました。
気分(不安や落ち込みなど)の改善効果
サフランに関しては、眠気の改善効果以外にも、不安や気分の落ち込みを改善するという機能性表示が取得できています。これは、POMSの評価項目を素直に機能性表示することに成功しています。「困惑感を軽減」という食品を求める方々がいらっしゃるかどうかは別にして、質問紙が機能性表示に直結するという良い例です。
先日紹介したサフランについて、さらにもう1つ、新たな機能性表示が認められました!
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) April 21, 2019
「眠気を軽減」させ「意欲を維持」する
だけでなく
「不安感、気分の落ち込み、困惑感を軽減」
と表示できるようになりました。
調査や研究が報われた気がします。https://t.co/4OGsuyu9bi
POMSが食品の有効性を評価することは、今では一般的ですが、私共の研究チームでは、約10年前に先駆けて事例を発表していました。認知機能の改善効果で知られるヤマブシタケは、脳に対する良い影響があり、不安や落ち込みを改善する効果も見られました。
ヤマブシタケの研究で、私共が初めて発表した研究。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) March 22, 2019
”Reduction of depression and anxiety by 4 weeks Hericium erinaceus intake.”
(ヤマブシタケの摂取は鬱や不安を減らす)
約10年前の研究ですが、当時は(今も?)記憶や学習よりもメンタルヘルスに興味がありました。https://t.co/fkdMi5xjg8
疲労感の改善効果
プラセンタの効果を血液検査や肌質測定なども使って評価したのですが、疲労感の改善効果がチャンピオンデータとなりました。
プラセンタには様々な効果が知られていますが、科学的に検証されている例は、ごく僅かです。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) June 6, 2019
私共も少しずつ明らかにしており、論文も受理されました。
「プラセンタエキス原末含有サプリメントによる日本人成人女性の不定愁訴改善作用」(新薬と臨牀)
主に、疲労感を改善する結果が得られました。
その研究の詳細は動画でも紹介しています。
プラセンタの効果の一部を検出することができて、それを論文にすることができました。学術論文は分かりにくいので、動画にもしてみました。身体的な疲労感を改善する効果が、疲労の指標として使われている質問紙で数値化することができました。https://t.co/CY1yvmRfLC
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) June 12, 2019
風邪症状の改善効果
医薬品や医薬部外品は、薬局やドラッグストアで購入し、信頼性の高いと盲信してしまいますが、そのエビデンスは健康食品未満であることも多いです。医薬品で得られているエビデンス以上の効果を、のど飴で検出することができました。
昨年のこの時期に実施した、風邪症状の予防に関する研究結果をUHA味覚糖さんのサイトで発見!サイトの一番下の方に、データと私の名前も掲載されていました。サンプルが多く余ったお陰で、喉の調子が悪い時などに助かっています。 pic.twitter.com/YIGawWtCVA
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) January 15, 2019
マーケティング・リサーチへの応用
これらの質問紙を使った評価手法はマーケティング・リサーチにも応答可能です。例えば、VASであれば満足度評価や受容性調査について分解能の高い数値化が可能です。臨床試験よりも幅の広い統計解析を駆使することで、有効性とユーザの価値基準の関連性を評価することも可能です。
詳しくはこちらのページもご参照ください。