質問紙の種類
心理学的な質問紙は、脳計測などに比べると圧倒的な歴史があり、その種類も多種多様です。その中でも、被験者さんに負担が少なく実施可能であり、さらに、食品の効果を検出できるのは一部です。
心を数値化する主な研究手法(質問紙)。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) August 29, 2019
・POMS(気分尺度)
・CES-D(うつ)
・STAI(不安)
・DASS-21(ストレス)
・CFS(疲れ)
サプリメントや香りの評価(効果があるかどうか)に利用しています。天然物の効果を上手く検出するのは、意外と職人技なのです。
筆者が最も昔から利用していて、効果の検出を得意とする質問紙の1つに特にPOMSがあります。Mood(気分)を数値化する方法で、 「緊張」「抑うつ」「怒り」「活気」「疲労」「混乱」の6つの 尺度 を評価できます。
心の状態を数値化する方法の1つにPOMS(Profile of Mood States)という質問紙があります。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) August 27, 2019
食品や香りの効果を検出する際に最も頼りになります。
心療内科などでも可能なようですが、当研究グループのモニターをすることでも、POMSを受けて改善効果を確認できます。https://t.co/qi485EePFS
質問紙では、心理的な事柄の数値化に加えて、痛みなどの主観や便や肌など物質の状態を数値化することにも利用されています。
質問紙で評価できる意外(?)な身体の症状の一例。健康食品の効果検証で利用しています。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) September 1, 2019
・ブリストルスケール(便秘)
・VAS(痛み感覚全般)
・PSQI(睡眠)
・IIEF(ED)
質問紙(アンケート)での効果検証は、昔は胡散臭く思われていましたが、今では標準的な方法と認められています。
アレルギーの状態や風邪症状の数値化にも利用されています。
レンコンの抗アレルギーについての研究について、発端は農家の方々が花粉症対策に、レンコンの皮を鼻に塗っていたことに始まると聞きました。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) July 24, 2019
噂や民間伝承の時点では胡散臭いこともありますが、しっかりとした科学的事実が隠されていることも多くありました。
レンコンも今後の研究に期待です。
質問紙で食品の効果を数値化する試みは、約15年前では偽科学のように否定されることもありました。現在は、機能性表示食品で多く利用されており、標準的な手法として認められています。
機能性表示食品の制度が始まって、食品に表示できるようになった機能性の一例。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) July 18, 2019
・膝関連
・認知機能
・不安感
・疲労感
・睡眠
「自分が定年するまでに心の健康や認知症改善を表示できるようになるハズ!」と予言していたことが、20年以上早く実現しました。改めて、画期的な制度だと感じます。
上記の認知機能以外のすべてが、質問紙によって新しく表示の受理をされた機能性になります。特定保健用食品の頃に比べて新しく認められた機能性について、質問紙の役割は大きいです。