質問紙(アンケート)を活用したヒト臨床試験

質問紙の種類

 心理学的な質問紙は、脳計測などに比べると圧倒的な歴史があり、その種類も多種多様です。その中でも、被験者さんに負担が少なく実施可能であり、さらに、食品の効果を検出できるのは一部です。

 筆者が最も昔から利用していて、効果の検出を得意とする質問紙の1つに特にPOMSがあります。Mood(気分)を数値化する方法で、 「緊張」「抑うつ」「怒り」「活気」「疲労」「混乱」の6つの 尺度 を評価できます。

 質問紙では、心理的な事柄の数値化に加えて、痛みなどの主観や便や肌など物質の状態を数値化することにも利用されています。

アレルギーの状態や風邪症状の数値化にも利用されています。

 質問紙で食品の効果を数値化する試みは、約15年前では偽科学のように否定されることもありました。現在は、機能性表示食品で多く利用されており、標準的な手法として認められています。

 上記の認知機能以外のすべてが、質問紙によって新しく表示の受理をされた機能性になります。特定保健用食品の頃に比べて新しく認められた機能性について、質問紙の役割は大きいです。