質問紙の有用性
脳科学と聞けば、その研究方法として脳波などを想定するかと思います。また、脳に良い食品と聞けば、頭が良くなる、といった発想になるかもしれません。実際は、心に効果があることが多いです。
脳に効くものは心にも効く。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) February 19, 2019
脳神経系に効果があると聞けば、勉強や認知症に良いと思いがちですが、心に対する効果の方が即効性があります。具体的には、数ヶ月の摂取で認知機能に効果があったヤマブシタケは、4週間の摂取で鬱傾向や不安感を軽減しました。心の健康にも、食べている食材は重要です。
心に効果のある天然物を評価する際、脳波はもちろん有用ですが、その際に心理学的手法である質問紙が大活躍することも少なくありません。
心を数値化する主な研究手法。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) February 28, 2019
・脳波
・心電図解析
・生化学分析(唾液ホルモンなど)
・心理学質問紙(≒アンケート)
意外に思われるのですが、今のところ、食品や香りの効果を検出する際にアンケートが最も役に立ちます。心の数値化は、心理学の方が医学的な方法よりも得意そうな雰囲気です。
効果検証に際は、質問紙で有効性を検出できることが多く、何より解釈が明確であるので、質問紙が重宝します。
大雑把に言えば、MRI・MEG・多チャンネルの脳波やNIRSなどはヒトの理解に強く、心理学や簡便な生理計測はモノの理解に強いといった印象があります。
— 大貫教授@食品研究者 (@k_ohnuki) March 6, 2019
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例えば、脳波でα波が良いようなイメージがありますが、目を閉じる頻度が高いだけでα波は増えてしまいます。つまり、α波がアップする解釈としてリラックス効果を期待しますが、眠くなったり、疲れたり、目が乾いたりした可能性もあります。
質問紙には、そのような解釈の曖昧さがなく、明確な効果を考察できることが多いです。
以下の動画もご参照下さい。