膝痛試験マニュアル

被験者の関節用ボディークリームとプラセボクリームの塗布前、塗布10分後において関節痛(膝、肩、腰)の質問紙検査および膝関節可動域の測定します。

質問紙検査

膝痛の評価をする質問紙は多くありますが、以下の評価項目がその例になります。

  • 膝、肩、腰の痛みの Numerical Rating Scale(NRS
  • 膝の痛みの Face Rating Scale(FRS
  • 膝の痛みの Verbal Rating Scale(VRS
  • 膝、肩、腰の痛みの Visual Analogue Scale(VAS

NRS

全く痛みのない場合を0、大きな痛みを伴う場合を10として、0から10の11段階に分けて現在の各部位の痛みの程度に当てはまる数字を選択させます。

下の画像は、実際の膝痛試験に使用された質問紙の一部です。

FRS

痛みのつらさの程度を表現する顔「何も感じない」「ほんの少しつらい」「少しつらい」「つらい」「かなりつらい」「非常につらい」の計6つ示し、そのうち現在のつらさに最も近い表情を視覚的に答えさせます。

下の画像は、実際の膝痛試験に使用された質問紙の一部です。

VRS

痛みの強さを表す言葉4段階(全くない、少しある、かなりある、耐えられないくらいある)を順に並べ、当てはまるものを選択させました。また、膝の「違和感」「不快感」「こわばり」「痛みに困難を感じますか」の4項目について評価します。

下の画像は、実際の膝痛試験に使用された質問紙の一部です。

VAS

A4の用紙に100mmの線を横に示し、「全く痛くない」を左端、「大の痛み」を右端とした場合、現在の状態の位置に「|」を記入させて起点から「|」印までの距離(mm)を各項目のスコアとしました。各部位の痛みおよび運動時の痛みについて評価します。

下の画像は、実際の膝痛試験に使用された質問紙の一部です。

膝関節可動域測定

試験品およびプラセボを塗布する前後において膝関節の可動域を測定します。

片足ずつ順番に測定します。

  1. モニターに足を延ばした状態で仰向けで寝てもらいます。
  2. モニターの大転子と腓骨とくるぶしに印を付けます。
  3. 大腿部を基本軸、下腿部を移動軸とした交点に2℃刻みのゴニオメーター(角度計)の中心を合わせます。(腓骨がその基本軸と移動軸の交点になります。)
  4. モニターに、他動運動により伸展位(足を伸ばした状態)から痛みを感じない範囲で屈曲していただきます。
  5. 腓骨を中心に下腿の移動角度(痛みを感じないところまで)を計測します。
  6. 左右の膝関節について評価します。