t検定の実施方法
t検定の実施方法は複数あります。まずは前述のt値を算出してt境界値と比較する方法です。t値の絶対値がt境界値の数値を超えていれば、有意差が検出されたと判断できます。
t境界値を求める方法の一つはエクセル関数を使用する方法です。関数TINV(有意水準, 自由度)を使用して簡単に求めることが出来ます。二つ目はエクセルの分析ツールを使用する方法です。
エクセルを使ったt検定(TTEST関数)
t値を求めることなくt検定をする方法もあります。エクセルの関数TTEST(範囲1,範囲2,尾部,検定の種類)を使用する方法です。この関数からは有意確率p値を直接的に求めることが出来ます。
範囲1とは1つ目の変量をセル範囲または配列で指定します。
範囲2とは2つ目の変量をセル範囲または配列で指定します。
尾部とは片側確率を求めるのか、両側確率を求めるかを指定します。この時の選択肢は片側確率のとき1、両側確率のとき2を選択します。通常は両側確率の2を選択します。
最後に検定の種類の選択についてです。ここではどのような検定を指定するのか選び、対になっているデータのt検定は1を選びます。一般的には、同じ被験者の前後比較などに使います。つまり、比較するデータの数が同一であることが必要です。
2つのグループを比較する際、分散が等しい場合のt検定のとき2、2つの母集団の分散が等しくない場合のt検定(ウェルチの検定)のとき3を選択します。
この計算で求めることが出来るもの(返される値)は、有意確率p値になります。一般的には、関数TTESTの値(有意確率p値)が0.05より大きいときは有意の差があると言えず、0.05未満の時には有意の差があると言えます。
t検定の練習問題
今回の問題は「系統誤差」に関する判定をt値を用いて計算する問題があります。
難しい場合は、動画を見てその解き方や判断を学んでください。