回帰分析と相関係数

回帰分析をエクセルで実施する方法

エクセルで回帰分析をする方法はいくつかあります。1.関数を使う方法、2.分析ツールを使う方法、3.散布図に近似曲線を追加する方法などが主に使われています。

この中でも最も簡便で必要な情報が得られやすい方法は、「3.散布図を使った方法」ではないかと思います。散布図を作って近似曲線を追加する方法はこちらのページをご参照ください。

分析ツールを使って回帰分析をする方法は、散布図を使った方法よりも多くの情報を得ることができます。Youtubeにいくつか紹介されていますが、分析ツールの導入方法も含めて解説している動画を以下に紹介します。

関数を使った方法は、散布図を作って回帰分析するよりも早く簡単な場合があります。例えば、検量線が正確に測定できているかを確認したり、未知試料の濃度を求める場合であれば関数の方が使い勝手が良い時もあります。以下の関数で数値を求めることができます。

  • SLOPE(配列X, 配列Y):回帰直線の傾きを求めることができます
  • INTERCEPT(配列X, 配列Y):回帰直線のy軸切片を求めることができます
  • CORREL(配列X, 配列Y):相関係数を求めることができます

散布図を使った方法はグラフ化されるなど分かりやすいケースが多いかと思いますが、ケース・バイ・ケースで関数や分析ツールと使い分けができると便利です。

回帰分析の応用:対数増殖期の世代時間

この回帰分析は、物質の濃度計算など様々な研究に使われています。その応用として、対数増殖期の世代時間を計算することができます。対数増殖期とは、細胞や細菌などが分裂していくことで爆発的に数を増やす期間です。世代時間とは、分裂する際に必要とする平均時間です。

数が爆発的に増えるので、グラフを作成するには縦軸の目盛りを対数にする必要があります。これには、LOG関数を使います。細胞数や菌数などをそのまま散布図にすると分かりにくい場合も、LOG関数で対数表示にすると直線的にプロットされ、対数増殖期であることがわかったりします。

これまでの説明より、対数化されたグラフの散布図より、回帰直線の方程式を求めることができます。上記の図より、その傾きa=1og2/gであることが分かり、g=log2/aを計算することで世代時間が算出できます。関数は「=LOG(2)/a」になります。

回帰分析の練習問題

回帰分析の理解度を確かめるために、ぜひ、以下の問題にチャレンジしてみてください。

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回帰分析の練習問題