測定誤差とヒストグラム:データのバラツキを可視化する

測定誤差の種類

私たちが測定を行うにあたり、様々な誤差が生じてきます。誤差は大きく分けて、過失誤差、系統誤差、偶然誤差が存在します。過失誤差とはひどい誤りやうっかりミスのことを指し、データとして使用できないものを指します。

次に系統誤差についてです。系統誤差はシステムエラーと呼ばれており、原因がはっきりしていて、常に一定方向に誤差が生じてしまうといった誤差のことを指します。この誤差は主に、機器誤差、理論誤差、個人誤差が原因であるとされています。つまり補正値などといった十分な対策によって、有効数字の精度で無視できるほど小さくなり得ます。

そして偶然誤差とはランダムエラーとも呼ばれており、測定値自身の本質的なバラツキのことを表し、本講義以降に主に勉強していく誤差がこの偶然誤差です。偶然誤差の補正に関しましては、本質なばらつきである為、最終としては熱的な現象などといった原子、分子レベルの誤差となってしまうため、数値的な意味でこれらの誤差を抑えることは非常に難しいとされているのです。

偶然誤差に関しては乱数とは異なり、ある程度の分布が生じます。この分布こそが正規分布と呼ばれる分布をするとされているため、統計学を学ぶにおいて正規分布を学ぶ必要があります。