ミネラルの種類と役割

各ミネラルの役割

カルシウムが骨に必要であることや鉄が欠乏することで貧血になることをご存知の方は多いと思います。各種ミネラルの役割について、重要な点に絞り、以下列挙しています。

カルシウム

骨や歯の構成成分となるミネラルです。神経の活動にも必要です。そのため、欠乏することにより 骨粗しょう症のリスクを高めることに加えて、 筋肉のけいれんを起こすことなどが挙げられます。 乳製品、 小魚、海藻、豆類、ゴマなどに多く含まれており、食事バランスガイドでも乳製品の摂取を奨励しています。

リン

カルシウムと同様、骨や歯の構成成分となります。リン脂質二重層として細胞膜を構成するほか、遺伝子DNAの構成成分でもあります。 主な欠乏症は歯槽膿漏、 骨が弱くなるなどですが、近年は過剰摂取の方が問題になることが多いです。 

ナトリウム

細胞膜の浸透圧を維持する、体液のpHを調節するといった体液の調節に必要なミネラルです。また、神経の役割にも重要です。「敵に塩を送る」といった言葉もある通り、不足すると生命の危機にもなりますが、近年は過剰摂取の方が問題となっています。

カリウム

ナトリウムと同様に体液の調節に必要なミネラルで、神経にも重要な役割をもっています。欠乏すると血圧の上昇や疲労感などが生じます。植物性食品の摂取により充足することができます。

赤血球にある酸素運搬をしているヘモグロビンの成分となります。そのため、欠乏することにより貧血や精神機能の低下などが生じます。レバー、ほうれんそう、小松菜などに多く含まれ、赤身の肉には全般的に多く含まれています。

マグネシウム

カルシウムと同様、骨や歯の構成成分となります。 また、様々な酵素に必要なミネラルであり、体温や血圧を調整、神経や筋肉にも重要な役割を果たしています。ナッツ類などに多く含まれています。

亜鉛

味覚や嗅覚を正常に保つミネラルとして知られており、欠乏症は味覚障害になります。理由としては、DNAに関係する酵素に必要であり、欠乏することにより細胞全体の活動が抑制されるので、寿命の短い細胞に影響があります。味覚障害以外に、抜け毛や貧血などの症状も生じます。

ヨウ素

甲状腺ホルモンの構成成分になります。海藻に多く含まれています。

甲状腺ホルモンはエネルギー代謝に関係していることから、欠乏することにより代謝の低下や、甲状腺腫の発生リスクも高まります。また過剰摂取では甲状腺機能亢進により様々な症状が現れます。

イオウ

イオウを含むアミノ酸(メチオニン、システイン)があり、たんぱく質の構成要素になっています。

マンガン

様々な酵素に必要なミネラルで、骨の形成に必要であることや生殖機能の維持にも重要な役割を果たしていることが知られています。 そのため、欠乏により 骨の発育不全や生殖能力の低下が起こります。 玄米、アーモンド、大豆といった種子(穀類、ナッツ類)に多く含まれています。

参考資料

・ユーキャンの食生活アドバイザー検定三級 第三版 自由国民社 p43~46
・新食品・栄養科学シリーズ 食品学総論 食べ物と健康1 第三版 森田潤司 成田宏史p69~72
・AreaLink 超ミネラル水 トライウォーター通信販売 ミネラルとは
https://www.arealink.org/water/mineral.html 
・トレーニングクリエイター 『健康をつなぐ』旅物語 五大栄養素のミネラルとは
 https://bodyinnovationsupport.com/五大栄養素のミネラルとは%ef%bc%9f/

・講義動画

ミネラルに関する詳細は、以下もご参照ください。