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食塩水溶液中における食塩の陽イオン、陰イオンは水分子とクーロン力で結びついている?
塩類など(食塩水溶液)の物質は溶液中では解離してイオンとして存在しています。正の電荷をもつ陽イオンと負の電荷をもつ陰イオンはクーロン力によって、水分子を引きつけています。このようにイオンに水が結合することをイオン水和といいます。
(解答) 〇
単分子層吸着水は、食品中のたんぱく質や糖質に共有結合で結びついている?
食品中の水には、結合水、準結合水、自由水が存在します。
結合水は食品構成物質の表面に単分子層で並び、たんぱく質や糖質のヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基と水素結合やイオン結合で結びついている単分子層吸着水です。これは、食品成分と水和した水のことで運動性が束縛されています。
水分子が水和する理由としては、水分子に電荷の偏りがあるからです。「水素結合」などで検索すると分かりやすい情報が多くありますが、その1つを以下に紹介します。
結合水の特徴としては、蒸発しにくい、凍結しにくい、溶媒としての働きがない、誘電率が低い、酵素反応や生物に利用されにくいなどがあります。すべて、自由水と比較したうえでの特徴となっています。凍結しにくいといった特徴の具体例ですが、結合水は-80℃、準結合水は-20℃まで凍結しないため、不凍水とも呼ばれています。
(解答) ✖ 水素結合やイオン結合、疎水結合
単分子層吸着水は、食品中のたんぱく質や糖質に水素結合、イオン結合、疎水結合などで結びついています。
水分活性の大きい食品ほど、食品中に含まれる結合水の割合が高い?
水分活性の値は、食品を密閉した容器に入れて放置し、水分が平衡になった時の容器内の相対湿度の1/100に等しいと言えます。純水の水分活性の値は1ですが、食品には自由に気化、蒸発できない結合水が存在するので、食品の蒸気圧≦純水の蒸気圧となり、食品の水分活性は常に1より小さな値となります。
(解答) ✖ 自由水
水分活性の大きい食品ほど、食品中に含まれる自由水の割合が高くなっています。
水分含量の高い食品ほど水分活性が高い?
食品の保存に際して、微生物の繁殖や食品に含まれている酵素の作用、食品成分間の相互作用が問題となっています。それらには、食品に含まれる水分量が大きく影響を及ぼします。食品の水分含量は置かれている環境などによって常に変化します。食品中の水の指標として水分含量を求めるだけでは不十分で、食品中の実質的水の量を求める必要があります。そこで一般的に用いられるのが自由水の指標とされる水分活性です。食品の水分活性は、同じ温度での純水の蒸気圧と食品蒸気圧との比と定義されています。
水分活性測定法として重量平衡法によるものがあります。コンウェイユニット(下図)を用いるグラフ挿入法が広く用いられています。
(解答) ✖
水分含量と水分活性に影響はありません。
【参考資料】
・モノタロウ セミミクロユニットコンウェイ https://www.monotaro.com/p/2297/7702/