食品中の呈味成分(甘味・旨味・苦味・辛味等の物質)

グレープフルーツの苦味を示すフラボノイドはリモネン?

フラボノイドとは本来「植物色素」という意味を持ち、ほとんどの植物に含まれている色素化合物です。多くは配糖体として存在するため、水溶性を担っています。ナリンギンとはグレープフルーツに含まれる苦味物質の名称です。苦味物質は基本味のなかで最も閾値の低い物質となっています。基本的柑橘類の苦味成分リモニンという前駆体で存在し、搾汁の酸性条件下で合成されます。更に、ナリンギンは無色の結晶性フラバノン配糖体の構造をとっています。

(解答) ✖ リモネン
グレープフルーツの苦味を示すフラボノイドはナリンギンである

ビールの苦味成分はカフェイン?

『グレープフルーツの苦味を示すフラボノイドはリモネンである?』の解答解説に苦味物質における基本知識を記載していますので、ご覧ください。
前の解答解説では、グレープフルーツの苦味物質を紹介いたしましたが、こちらではほかの苦味成分もご紹介しようと思います。ココアやチョコレートの苦味物質であるテオブロミンコーヒーやお茶の苦味物質であるカフェインビールの苦味物質はイソフムロンきゅうりの苦味物質であるククルビタシンなどがあります。この他、多くのペプチドは苦味を示すため、グルタミン酸や疎水性アミノ酸とのペプチドなども苦味を呈します

(解答) ✖ イソフムロン
ビールの苦味成分はイソフムロンです。

コーヒーに含まれる渋味成分はエラグ酸?

『とうがらしに含まれる辛味成分はカプサンチンである?』の解答解説にて、渋味物質における前提となる知識を記載しているので、ぜひご覧ください。渋みに関して有名どころをご紹介いたします。茶に含まれる成分がカテキン類コーヒー中に含まれる成分がクロロゲン酸栗に含まれる成分がエラグ酸柿に含まれる成分がシブオールがあります。これらの渋味物質はフェノール性抗酸化剤としても注目されています

(解答) ✖ クロロゲン酸
コーヒーに含まれる渋味成分はクロロゲン酸です。