多糖類

アミロースはグルコースがα-1,6結合で直鎖状に多数重合したものである?

アミロースとは100~1000個のD-グルコースがα-1,4グリコシド結合したものです。いわゆる1位と4位のあいだのヒドロキシ基で脱水縮合した構造です。よって分子量は2万~20万ほどにもなります。内役と相手は、6個で1回転する直鎖状らせん構造をとっています。その際に分子内の-OHは、分子内水素結合としてらせん構造を強化するものとして利用されています。
更に似た構造をもつものとして、アミロペクチンがあります。これはアミロースの所々で、α-1,6結合で枝分かれした構造いわゆる、分枝状らせん構造となっています。房状構造をとっていて、重合度は10,000~100,000と大きく、分子量は大きいもので1000万にまで及びます。
デンプンはアミロースとアミロペクチンが混合して成り立っています。

(解答) ✖ α-1,4
アミロースはグルコースがα-1,4結合で直鎖状に多数重合したものです。

【参考資料】
研究net 多糖 http://www.kenq.net/dic/157.html

アミロースはらせん構造をしており、ヨウ素を抱合できる?

『アミロースはグルコースがα-1,6結合で直鎖状に多数重合したものである?』の解答解説でご説明いたしました通り、アミロースはデンプンの一部となるわけですが、デンプンといえば、ヨウ素デンプン反応を思い出す方も少なくはないかと思います。そこででんぷんとヨウ素についてここで少しご説明いたします。ヨウ素デンプン反応とはヨウ素液をかけて、青色~青紫などといった色に変色した際そこにはでんぷんが存在しているといった反応です。でんぷんにはアミロース、アミロペクチン、セルロースが存在するのですが、あくまで呈色反応を起こすのはらせん構造を持つもののみで、セルロースに対しては呈色反応を起こしません。なぜらせん状構造を持つもののみ呈色反応を起こすかといいますと、らせん構造上の空間部分にヨウ素分子を取り込むことが可能だからです。よって、加熱することで、『アミロースはグルコースがα-1,6結合で直鎖状に多数重合したものである?』の解答解説でご説明いたしました分子内水素結合が切断され、取り込んでいたヨウ素分子を放出せざる負えなくなってしまうため、色が消えるといった仕組みとなっています。イラストで大変わかりやすいものを見つけたため、おかりして、こちらに掲載させていただきます。

(解答) 〇

【参考資料】
化学のグルメ ヨウ素デンプン反応とは https://kimika.net/y2yosodenpun.html

セルロースはD-グルコースがα-1,4グリコシド結合で直鎖状に結合したものである?

セルロースはD-グルコースがβ-1,4グリコシド結合した構造を持ち、細胞壁などに用いられています。直鎖状の構造をしているため、多数のセルロース分子が集合して互いに水素結合することで繊維状のミセルを形成しています。この構造は、大変緻密で水分子が入りにくい為、加熱しても水に溶けないといった特徴を持っています。

(解答) ✖ β
セルロースはD-グルコースがβ-1,4グリコシド結合で直鎖状に結合したものです。

グリコーゲンはアミロペクチンと同様にグルコースがα-1,4結合で分岐している?

アミロペクチンに関しては、『グリコーゲンはアミロペクチンと同様にグルコースがα-1,4結合で分岐している?』の解答解説をご参考ください。
グリコーゲンはD-グルコースがα-1,4結合で重合したものにα-1,6結合で枝分かれ構造をとったものです。主に、食肉、肝臓、牡蠣などに貯蔵多糖として存在しています。アミロペクチンとグリコーゲンは大変似ていますが、グリコーゲンのほうが、枝分かれが多く、枝の長さが8~10個と短い為、ほぼ球状となっています。グリコーゲンの分子量は100万~1300万で、デンプンより高分子ですが水に分散してコロイド溶液となります。更には、ヨウ素デンプン反応では、グリコーゲンは赤褐色を呈します。

食肉に含まれる炭水化物はほとんどがグリコーゲンであり、その含量は非常に少ないです。哺乳類が脂質を多く貯蔵するのに対し、貝類(特にカキ・しじみ・とり貝)は脂質の代わりにグリコーゲンを蓄積するので炭水化物の割合が高くなります。

(解答) ✖ α-1,6
グリコーゲンはアミロペクチンと同様にグルコースがα-1,6結合で分岐しています。

【参考資料】
ペクチン Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ペクチン