食品中の色素成分および有害成分

柑橘類のヘスペリジンやそばのルチンは、アントシアン系の色素である?

ケルセチン(ルチンのアグリコン)の化学構造

『ルテインは、ほうれん草に含まれるフラボノイド系の色素である?』の解答解説をご覧ください。

(解答) ✖ フラボノイド
柑橘類のヘスペリジンやそばのルチンは、フラボノイド系の色素です。

なすやしそに含まれる色素は、ナスニンやシソニンなどカロテノイド系色素である?

シアニジンの化学構造

『ルテインは、ほうれん草に含まれるフラボノイド系の色素である?』の解答解説をご覧ください。

(解答) ✖ アントシアン
なすやしそに含まれる色素は、ナスニンやシソニンなどアントシアニン系色素です。

ヘモグロビンおよびミオグロビンは銅を含む赤色色素である?

『トマトに含まれるリコピンは、ピタミンA効力のある赤色の色素である?』の解答解説にてご紹介いたしました天然色素の総称のうち、クロロフィル色素、ヘム色素を総称してポルフィリン系色素といいます。ポルフィリンはピロールが四つメチン基によって環状に結合した化合物の総称で、紫外線から可視波長領域に強い吸収をもつ赤色色素です。クロロフィル色素に関しましては、次の問題で解答解説を記載していますのでこちらでは割愛させていただきます。ということで、ここではもう一歩のポルフィリン系色素であるヘム色素について解説していこうと思います。ヘムといわれると鉄を思い浮かべる方も少なくはないのではないでしょうか。まさにその通りで、ヘムとはポルフィリン環に鉄が配位した構造を持っています。肉食素や血色素の起因はまさにこのヘム色素で、ミオグロビンやヘモグロビンといったたんぱく質によって、呈色されています。お肉を少々放置していたり、怪我して出血した際に時間がたって血が黒っぽくなったりしているのを見たことはありませんか?その変色の減少は鉄の酸化によるものだったりするのです。

ヘムの基本構造

(解答) ✖ 鉄
ヘモグロビンおよびミオグロビンは鉄を含む赤色色素です。

クロロフィルは、カルシムを含んでいる緑色の色素である?

ポルフィリン系色素のうちのクロロフィル色素とは、植物の光合成で光エネルギーをとらえるといった重要な機能を持つポルフィリン系緑色色素です。クロロフィルにはクロロフィルaクロロフィルbが存在し共に脂溶性を持っています。酸性条件下では、マグネシウムの脱離によって黄変してしまうため、グリーンピースの缶詰などは、マグネシウム容器などをと用いて、緑色を保つ工夫がなされています。

ポルフィリンの基本構造

(解答) ✖ マグネシウム
クロロフィルは、マグネシウムを含んでいる緑色の色素です。