目次
ビタミンEには、目の角膜を正常に保つという働きがある?
【ビタミンAについて】
ビタミンAは主に動物性たんぱく質に多く含まれており、体内では主にレチノールとして存在しますが、その他にもレチナール、レチノイン酸といった形でも存在します。食事からビタミンAを摂取すると脂質と一緒に小腸粘膜上皮細胞に吸収されます。一定量は肝臓に貯蔵され、他は血液によって各組織のたんぱく質の結合し、以下のような働きをします。
- 視覚の調節
- 皮膚や粘膜を健康に保つ
- 体内を酸化から守る
- 免疫機能や生殖機能を維持し細菌に対する抵抗力を高める
また、食品中にはビタミンA以外に体内でビタミンAに変換されるプロビタミンA(ビタミンAの前駆体)というものがあります。プロビタミンAは主に植物性食品に含まれ、赤や黄色の色素であるカロテノイドがよく知られており、β-カロテンは他のカロテノイドに比べて小腸粘膜で効率よくビタミンAに変換されます。
答え ×
ビタミンAには、目の角膜を正常に保つという働きがあります。
カルシウムの吸収を助けるのはビタミンA?
【カルシウムの吸収とビタミンD】
カルシウムは吸収率の低い栄養素のひとつと言われています。カルシウムを多く含む代表食材の牛乳・乳製品でも40~50%程度です。小魚・海藻・野菜からは20~30%とかなり低い吸収率です。そこで力を発揮してくれるのがビタミンDです。ビタミンDには以下に様な働きがあります。
- ビタミンD(活性型ビタミンD)が小腸粘膜のカルシウム結合たんぱく質の合成を促進し、カルシウムの吸収を高める
- カルシウムとリンの吸収を助け、血中濃度を一定に保ち、骨や歯への沈着を促す
- 強い歯や骨の形成をサポートする
【活性型ビタミンDについて】
ビタミンDにはきのこ類、海藻類などの食品に多く含まれるプロビタミンD2の他、ヒトの皮膚の下にある皮下脂肪にも存在するコレステロールの1種であるプロビタミンD3がありますが、これだけでは作用しません。
上記のようなビタミンDの前駆体が紫外線の作用でビタミンD2、D3に変換し、肝臓、腎臓にて水素化されることで活性型ビタミンDとなります。(図1、図2、図3)
また、この活性型ビタミンDが腸管でのカルシウム吸収を促進することで、丈夫な歯や骨を保ったり、腸管でのカルシウム・リンの吸収を助け、血中カルシウム濃度を一定に調節し、神経伝達や筋肉の収縮などが正常に行われます。
答え ×
カルシウムの吸収を助けるのはビタミンDです。
パントテン酸は造血作用や皮膚の健康に関与し、妊婦に付加量が必要とされている?
【葉酸の特徴と働き】
- 水溶性ビタミンの1種、化学名:プテロイルグルタミン酸
- 赤血球の生産に働く(=造血作用)
- たんぱく質と核酸(DNA、RNA)の合成に働き、体の細胞分裂、発育を促す
- 葉酸は細胞の分化に重要な役割を果たしているため、特に細胞の分化が盛んな胎児には必要不可欠なビタミンであるため、妊娠、授乳期には付加量が定められており、摂取不足は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを高める
- ホモシステインの代謝に関わっている。葉酸が欠乏すると血中のホモシステイン濃度が高まり、動脈硬化症のリスクが高まる
- あさり、レバー、大豆、青菜(モロヘイヤ、ほうれん草、春菊など)、ブロッコリー、枝豆などの食品に豊富
【パントテン酸の特徴と働き】
- 水溶性ビタミンの1種
- ストレスへの抵抗力をつける(=副腎皮質ホルモンの生産)
- 善玉コレステロールを増やす
- 免疫抗体の産生に働く
- 自律神経の働きの維持
- 光や空気に安定。熱、酸、アルカリに不安定
- 腸内細菌からも合成される
- レバー、牛乳、魚類に豊富
答え ×
葉酸は造血作用や皮膚の健康に関与し、妊婦に付加量が必要とされています。
ビタミンDには血液を凝固させる働きがあり、納豆やひじきに多く含まれる?
【ビタミンKの特徴と働き】
- 脂溶性ビタミンの1種
- 化学名:ビタミンK1→フィロキノン、ビタミンK2→メナキノン
- 血液凝固因子(=プロトロンビン)を合成する
- 骨にカルシウムが沈着するのを助ける
- ワーファリンの作用を阻害する
- 脂肪の摂取量が少ない→ビタミンKの吸収量低下
- 腸内細菌からも合成される
- 抗生物質の長期投与時には必要量が増加
- 納豆、青菜(モロヘイヤ、ほうれん草、春菊など)、ブロッコリー、干しひじき、抹茶などの食品に豊富
答え ×
ビタミンKには血液を凝固させる働きがあり、納豆やひじきに多く含まれます。
ビタミンについての詳細は、以下もご参照ください。