生活習慣病

日本人は、食物を効率よく脂肪にして体内に蓄えることのできる遺伝子をもつ人の割合が欧米人より少ない?

【肥満遺伝子(倹約遺伝子)について】

エネルギー代謝に関連する遺伝子であり、太りやすさや肥満のタイプを左右する。肥満遺伝子は、現在までに50を超える関連遺伝子が発見されており、その中で、β3アドレナリン受容体(β3AR)・脱共役たんぱく質1(UCP1)・β2アドレナリン受容体(β2AR)などの遺伝子変異と肥満との関係が明らかにされている。

β3アドレナリン受容体(β3AR)の変異をもつ人は中性脂肪の分解が抑制され、基礎代謝量が低くなる倹約遺伝子とも呼ばれ、エネルギーを節約できる体質の者だけが生存できるような飢餓時代を経て変異したものと考えられているが、今日のような食生活の豊かな環境ではエネルギーの過剰摂取から肥満をまねきやすい要因となっている。

脱共役たんぱく質1(UCP1)の変異をもつ人ではエネルギーを燃焼させる多胞性脂肪細胞(褐色脂肪細胞)の働きが低下しており、やはり基礎代謝量が低くなる。こちらも倹約遺伝子のひとつとされている。

日本人は上記の様な倹約遺伝子を欧米人の2、3倍も高頻度に持っていることが遺伝子解析で明らかになっており、日本人のおよそ3人に1人がβ3アドレナリン受容体(β3AR)、4人に1人が脱共役たんぱく質1(UCP1)の肥満遺伝子をもっていると推定されている。

答え ×

日本人には、食物を効率よく脂肪にして体内に蓄えることのできる遺伝子をもつ人の割合が欧米人より多いといわれている

日本人が欧米人と同じ基準で栄養素を摂取すると、エネルギーの摂取不足になる?

【PFCバランスとは】

PFC は protein(タンパク質)、fat(脂質)、carbohydrate(炭水化物)の頭文字であり、1 日の食事で摂取するエネルギーのうち、タンパク質・脂質・炭水化物の 3 大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合のこと。食事の栄養バランスの適正さを評価する指標とされている。

PFCバランスの適する範囲は、「日本人の食事摂取基準(2010年版)」または「日本人の食事摂取基準(2005年版)」の30歳以上の目標量を参考に、P:9~20%、F:20~25%、C:50~70%が大まかな目安とされている。

(図1)は日本と諸外国におけるPFCを比較したものである。アメリカ、フランス、イタリアなどは脂質(F)が約40%程度をしめている。 また、近年、食事が欧米化している日本においても脂質(F)が理想的とされる割合20~25%を有意に超えていることに、国民の注意を喚起する必要があるといえる。

【日本と諸外国のPFC比の比較】

(表1

表引用URL: https://the-ans.jp/food/404/

答え ×

日本人が欧米人と同じ基準で栄養素を摂取すると、エネルギーの摂取過剰になってしまう。

生活習慣病の予防は、「二次予防」よりも、「一次予防」である疾病の発生予防、健康増進に重点がおかれている?

生活習慣病の予防】

 現在、生活習慣病の改善と予防が日本では大きな課題となっている。「生活習慣病」という用語は、従来用いられていた「成人病」対策が二次予防(病気の早期発見、早期治療)に重点を置いていたのに加え、生活習慣の改善を中心とした一次予防(健康増進、疾病予防)に重点を置いた対策を推進するため、新たに導入された概念である。

【予防医療の3つの段階】

図1引用:http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/yobou/01.php

答え ○